彫刻石材　寿山石　美の世界

寿山石は、印鑑に使用される石として印鑑店で箱入りの印鑑がガラスケース飾ってあるので馴染みの石です。産地は中国福建省の寿山村の石が有名で、福禄寿禧を招く石として非常に人気があります。

その歴史は、1000年以上も前にさかのぼり清王朝の時代には、毎年神に捧げる供物の中にも含まれていたといいます。

寿山石の印は深みをたたえた気品と風格から珍重されてます。

今回は寿山石にスポットを当て、大きな一塊の壽山原石から彫刻した工芸品を紹介します。

第1回目として寿山石で作られた急須を見てみましょう。
寿山石彫刻は印鑑に代表される小型の彫刻、原石の形を生かし表面に彫刻を施したもの工芸品が多い中で、急須は立体の中の曲線に囲まれた小宇宙とも言える空間に配置よく彫刻を施し、中をくり抜き、注ぎ口、持ち手を含め一体化して掘り出す造形美の作品です。

文：技術部 山下律正

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