木成り２年物　完熟夏みかん「長寿みかん」

市場に出回らない夏みかんの逸品を紹介します。

夏みかんも木成りで１年追熟すると、みずみずしさは変わらず、酸味少なく甘みが整った逸品が出来上がります。
この夏みかんは　「長寿みかん」としてお年寄りの祝いに喜ばれています。
昭和４０年代頃を思い起こすと、正月に家族が集うこたつの上にはミカンがいつも置いてある風景を思い出します。２月近づくとこれがハッサクに夏みかんと変わり、こたつを仕舞う頃にはミカンも終わる様に覚えています。

またその食べ方も、ハッサクまではそのまま食べれましたが、夏みかんとなると砂糖を付けたり、炭酸をつけて食べた覚えもあり、場所によっては醤油をつけて食べる習慣もありました。

夏みかんの収穫は、ハッサクと同じく１２月〜５月頃ですが、収穫直後の夏みかんはみなさんご存じの通りの「すっぱ〜い」味です。

この「すっぱ〜い」夏みかんも、木にならせた状態で翌年の１月まで１年余分に追熟を進めると、果皮に気骨な凹凸が生まれみかんの長老に見えてきます。その反面、感触は柔らかく皮は手でむける様になります。皮をむいてみると、房は外観に似合わずみずみずしさを保ちその味はハッサク程度まで甘みを増します。

その外観の無骨さと裏腹に、円熟して美味しくなった様を模して「長寿の祝い」として敬老に食べてもらっています。
年輩の方からは健康に良いと、わざわざ夏みかんを指名して買う方も有り、口に広がるスッパサは思いで頁を呼び起こします。あなたも夏みかんを食べてみませんか。

中身はハッサクと同じく、房もみづみづしさを保っています。

文：技術部 山下律正

コラム目次へ戻る